サブプライムローン問題
2007年は、以前から危惧されていたサブプライムローンの問題が明るみに出て、世界中の市場に影響を与えたサブプライム元年となりました。
サブプライムローンとは、アメリカの低所得者向けの、「不動産が永遠に値上がりする」ことを前提に作られた高金利の住宅ローンです。
日本の不動産バブル崩壊と同じように、不動産が上がり続けることは無く、2007年秋アメリカの不動産市場も下落をはじめました。下落を始めると、ローン返済が滞ったときの為に担保に入れている不動産を売却しても損失が拡大するだけです。
ローンが滞る → 不動産を売却 → 売れない不動産が溢れる → 不動産市場暴落→ 負債を抱える
負債を抱えた個人が溢れかえっただけでは済まなかったのが、サブプライムローン問題の大きなポイントです。サブプライムローンが、世界の証券市場に大打撃を与えた背景にはローン債権の証券化がありました。
サブプライムローンは、ローン債権を何千、何万と束ねて証券化(REITのようなもの)し、世界中のヘッジファンドが商品として売り出していたのです。
このローン債権の下落に伴い、世界中のファンドや銀行が影響をうけ、それぞれ何千億という損失を計上しました。日本では、みずほ銀行が1700億円、新生銀行が198億円、三菱UFJFGが50億円の損失確定させています。
三井住友FGは第一四半期に3500億円分のサブプライム関連の証券化商品を売却しており、間一髪のところで大きな損失を免れています。
冷静になれば、サブプライムの仕組みが破綻することは誰の目にも明らかでしたが、不動産が値上がりし続けている間は、問題点が問題になることはありません。日本のバブル絶頂時も、誰もが株や不動産は上がり続けると思っていました。
株にしろ不動産にしろ、上がり続けることはないし下がり続けることもありません。投資をするときには、常にこの事を念頭においておかなければならないのですが、投資のプロでさえ過熱した市場に便乗してしまうものです。
バブル崩壊直前は壮大なババ抜きが行われます。最後にババを掴んだ人が損失を抱えることになります。バブル崩壊直後は、株や不動産の価格は直ぐに戻すだろうと安易に考え、損切りできないで塩漬けしてしまう個人投資家が増えます。
そんな中、米証券大手ゴールドマン・サックスはサブプライム証券の逆張り投資で4500億円の利益を上げています。実は何千億もの損失を出していて、アンフェアな方法で取り返したという噂はありますが、最終的にサブプライム問題で大きな利益を上げたのは、ゴールドマン・サックスぐらいではないでしょうか。
2008年は、サブプライムに限らず、円高、原油、税率アップ、外国人投資家撤退など日本経済にとって厳しい年になりそうですが、こういうときは遠くから眺めている方が良いのかもしれません。

