2008/4/27
Filed under: 企業分析, 2- ポータルサイト — パシフィカス @ 7:38:05

ヤフー増収増益の平成20年通期決算発表

4/25にヤフーが平成20年度の本決算を発表しています。

ヤフー 平成20年3月期 決算短信(PDF)

(単位:百万円、カッコ内は対前期増減率)
 
売上高
営業利益
経常利益
当期純利益
平成20年3月期
262,027 (23.3)
124,807 (17.5)
121,511 (18.2)
62,617 (8.00)
平成19年3月期
212,552 (22.4)
106,232 (29.3)
102,824 (28.7)
57,963 (23.1)

 

各事業別売上高

【広告事業】

  • オーバチュア
  • バナー広告
  • メール広告
  • ディスプレイ広告

売上高:1,310億円(前年比46.9%増) 
9月よりオーバーチュアを連結子会社化したことにより大幅増。

【ビジネスサービス事業】

  • yahoo不動産、リクナビなどの情報掲載料
  • yahooショッピング
  • yahooオークションのテナント料・手数料
  • yahooBB申し込みのインセンティブ
  • ビジネスエクスプレス登録審査料

売上高:580億円(前年比20.4%増)
yahooショッピング、オークションのストア数は1年で4,245店舗増え31,289店舗。

【パーソナルサービス事業】

  • yahooオークションのシステム利用料
  • yahooプレミアムの売上
  • yahooBBのISP料、有料コンテンツ利用料

売上高:730億円(前年比3.0%減)
yahooプレミアム会員ID数は、前年同月末と比べ72万ID増え691万ID。

Yahoo! JAPAN全体のページビュー等の推移

 
平成20年3月
平成19年3月
月間総ページビュー数
43,145百万PV
37,297百万PV
1日平均月間総ページビュー数
1,391百万PV
1,203百万PV
Yahoo!ユニークブラウザ数
15,974万ブラウザ
13,025万ブラウザ

 

さすが世界一を誇るヤフーのページビュー数は、衰えるどころか大幅に増加しています。

マイクロソフトのヤフー買収提案取り下げの可能性

Windows Vistaよろしくグダグダ感が漂っている、マイクロソフトによる米ヤフー買収提案は取り下げられる可能性が高くなってきました。

MS「ヤフー買収提案取り下げも」 ヤフー側を揺さぶりか

米マイクロソフトのクリス・リデルCFOは24日、買収提案をしている米ヤフーとの交渉が今週中に進展しない場合、提案を取り下げる可能性もあることを明らかにした。

ただ、敵対的買収に動く可能性もあるとしており、基本的には買収成立を目指す姿勢を崩していない。

安く買いたいマイクロソフトと高く売りたいヤフー側の攻防がいまだに続いていますが、ヤフーが買収提案に応じる可能性は限りなくゼロに近いので、もう敵対的TOBしかないのではないでしょうか。

個人的には米ヤフー買収後の、ソフトバンクの動きにしか興味がありません。

こんだけ騒がせておいて、買収もTOBも無しって事になったらマイクロソフトとヤフーの株価はどうなってしまうんですかね。高値でもみ合っているうちに、既にヤフーの大株主は売り抜けているんですかね。

全てご破産になった時には、日本のネット関連企業の株価にも影響を与えそうです。

2008/2/17
Filed under: 企業分析, 2- ポータルサイト — パシフィカス @ 0:19:52

ポータルサイトで1位の予定だった・・・|楽天2007年通期決算発表

2/15に楽天が平成19年12月期決算を発表しています。楽天は決算月が12月ですので、今回の発表が2007年の通期決算となります。

楽天 平成19年12月決算(PDF) 

売上高は前年を上回ったものの、営業利益・経常利益とも前年比-90%以上という結果になっています。

数字だけ見ると、-90%とは楽天も終焉が近づいているのかぁ なんて考えてしまいますが、これはクレジット関連子会社「楽天KC」の利息返還損失引当金によるものなので、単純な減益とは異なります。

損失引当金とは将来損失となる可能性がある金額を、前もって留保しておくものなので、実際に確定した損失額ではありません。

前期は減益となりましたが、決算発表と同時に今期配当予想の発表も行っており、前期実績の50円から100円に配当が引き上げられる形となっています。

多角経営に失敗するIT企業たち

IT業界は急激な成長を求めるがあまり、多角経営化に踏み切る企業が多く、それにより失敗しているケースも多く見られます。

最近ではGMOインターネットが、金融関連子会社のGMOネットカードによる200億円あまりの損失を受け、下方修正と第三者割当増資を繰り返しニッチモサッチモいかくなっているようです。

IT業界で確固たる地位を築いてはずの楽天ですが、地盤を固める前に多角化を強引に進めていった結果、いまでは良く分からない企業になってしまいました。

【EC事業】
楽天市場、楽天ブックス、楽天オークション
売上:755億円(前期比+30.9)
営業利益:195億円(前期比+10.7%)

【トラベル事業】
楽天トラベル
売上:129億円(前期比+23.4%)
営業利益:60億円(前期比+28.9%)

【クレジット・ペイメント事業】
楽天KC、楽天クレジット
売上:702億円(前期比-11.7%)
営業損失:252億円(前期損失61億円)

【ポータル・メディア事業】
infoseek楽天、楽天リサーチ、楽天ティービー
売上:75億円(前期比-11.7%)
営業損失:3.6億円(前期利益3.9億円)

【証券事業】
楽天証券ホールディングス
売上:306億円(前期比-24.6%)
営業利益:57億円(前期比-62.6%)

【プロスポーツ事業】
プロ野球団(東北楽天ゴールデンイーグルス)
売上:76億円(前期比+15.4%)
営業損失:8.4億円(前期損失14億円)

【通信事業】
フュージョン・コミュニケーションズ
売上:97億円
営業損失:3.9億円

EC事業とトラベル事業以外はたいした利益を上げる事ができておらず、利益の縮小や損失を拡大している事業が多いことが分かります。

infoseek楽天にポータルサイトとしての未来は無い

infoseekを獲得し、当初は「ポータルサイトでYahoo!の座を奪う」とまで明言していた楽天社長の三木谷氏ですが、決算発表の席では、「楽天にとってポータルよりWeb 2.0が重要」であり、これまでの成長戦略における柱だったポータル事業の見直しが必要であると発言しています。

完全にYahooとGoogleの2強体制が確立され、MSNですら厳しい状況であるのに、楽天がポータルサイトから利益を上げ続ける事は、ほぼ不可能でしょう。

毎年赤字を出し続け、打開策も見出せないのであれば、早急に事業の大幅な縮小や撤退を検討すべきなのではないでしょうか。

暗礁に乗り上げているTBS問題

数年前ライブドアに対抗意識を燃やし、プロ野球やTVメディアの買収に躍起になっていましたが、いまだにTBS問題が進展する兆しが見えません。

現在楽天は東京放送(TBS)株の19%を保有していますが、経営統合や提携などの具体的な話は出てきていません。

決算発表の席で三木谷氏はTBS問題にも触れ、「ネットと放送の融合は実証されつつあり、少し買い増せば持株株比率が20%を超える。やろうと思えばいつでもできるが、業績も好調なのでそれほど焦ってはいない」と発言しています。

業績が好調?というところが笑うところだったかどうかは定かではありませんが、TBSについてはどうしたら良いのか分からなくなっているという印象を受けました。

ライブドア堀江貴文氏はいま・・・

楽天に追いつけ追い越せの勢いで躍進していたライブドアですが、粉飾決算により上場廃止となり、いまでは見る影もありません。

地裁より有罪判決を受けた堀江氏は、判決を不服とし即時控訴し、現在も係争中のようです。最近ではほとんど取り上げられることも無くなり、既に忘れ去られる存在なのでしょうか。

ライブドア以上の粉飾決算を行っていた日興コーディアル証券が罪に問われていないので、堀江氏も大した罪にはならないでしょう。

見せしめ?のために上場廃止 → 幹部逮捕となったライブドア堀江氏ですが、逮捕までも想定内だったとしたら・・・

今後堀江氏が表舞台に出てくる可能性は低いですが、潤沢な○○財産により悠々自適な暮らしを送る事は間違いないでしょう。

昨年楽天のXデーは?などと噂されていた時期がありましたが、問題は解決したのでしょうか?

2008/2/13
Filed under: 2- yahoo, 企業分析, 2- ポータルサイト — パシフィカス @ 6:33:32

SEOにおいてMSN対策がヤフー対策より重要になる かも

Microsoft 

マイクロソフトによる買収提案がヤフーに受け入れられなかったことにより、マイクロソフトはヤフーに対し敵対的TOBを実施する可能性が高くなってきました。

マイクロソフトはヤフーの買収にあたって、創業以来初めて資金を借りる用意があるとも報じられています。

ヤフーによるAOL買収も噂される中、マイクロソフトはどういった動きを見せるのでしょうか。

ビル・ゲイツ引退間近のマイクロソフトは過去最高の業績

マイクロソフト会長兼CSA(開発責任者)のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏は、2008年7月をもって同社経営の一線から退くことを明らかにしています。

7月以降ビル・ゲイツ氏は、非常勤の会長となり重要な開発プロジェクトにのみ助言を与え、同氏個人の慈善活動に注力する予定となっています。

そんな中、1/24に発表されたマイクロソフト第2四半期決算では、Vistaの売上が絶好調なようで、アナリストの強気予想をさらに上回る過去最高の業績を計上しました。

売上高163億7000万ドル(同期比+30%)、利益64億8000万ドル(+87%)、1株あたり利益は50セント(+92%)となっており、売上高の163億ドルというのは、これまでの最高売上を20億ドルも上回る数字です。

日本にいる限りWindows Vistaが好調という印象は全く受けないのですが、マイクロソフトが公の場で好調と言っている以上、好調なのでしょう。

ビル氏の後継者として新CSAとなるレイ・オジー(Ray Ozzie)氏が、どれほどの人物なのかは存じ上げませんが、”巨大な石像”化したマイクロソフトに再び生気を注ぐだけの力はあるようです。

買収が成功する確率

TOBにしろ、買収提案額を増額するにしろ、マイクロソフトがヤフーを買収できる確率は50%だと考えています。

要するに今の所どっちかわからないということです。

本当にヤフーは、マイクロソフトが借金をしてまでも手に入れなければならないほど価値のある企業なのでしょうか?

グーグルの独占状態により、このままではヤフー、MSNとも衰退の一途をたどる事は確かです。しかし5兆円以上もの資金を投入しヤフーを取り込んだとしても、検索エンジン業界の状況が激変するとはとても思えません。

ただ、マイクロソフトとしてはヤフーがグーグルと提携する自体だけはなんとか阻止したいところです。そう言った意味では、マイクロソフトにとってヤフーは借金をしてでも手に入れなければならない存在なのでしょう。

Yahoo対策よりもMSN対策が重要になる日が来るのか

マイクロソフトがヤフーを買収する事により、MSN(Live Search)の力が増大する事は確かです。しかし、ヤフーのシェアがいまだ40%以上を誇る日本という国は、買収による影響がストレートに反映されない特殊な環境とも言えます。

ヤフーJAPANの発行済み株式数の41%を保有するソフトバンクは、米Yahoo株も3.9%保有する大株主です。

マイクロソフトによるヤフー買収が成功したとしても、IT界の風雲児”孫正義”率いるソフトバンクが、やすやすとヤフーJAPANを手放すとは思えません。

MSNの台頭を予想し、今のうちからMSN対策に力を注ぐことは良いのですが、日本においてはソフトバンクの動きを注視する必要がありそうです。

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