Googleの検索結果がソーシャル化されてもSEOは終わらない

昨日からGoogleの検索結果がソーシャル化するという話で持ちきりですが、現時点でのSEOへの影響という部分を考えてみます。まず、完全に乗り遅れてしまったという人は、以下の記事を読んでみましょう。

»Googleがパーソナライズ検索を加速させた

他にもSearch plus Your Worldに関する記事は沢山あるのですが、個人的には海外SEOさんのこの記事を読んでおけば現時点の情報としては十分だと思います。

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記事にするまでもなく一発で答えが出てしまった感が否めませんが、現時点では日本への影響は非常に小さいと言わざるを得ません。

  1. 現時点ではGoogle.comのみに適用
  2. Googleアカウントでログインしているユーザーのみに適用
  3. 日本のGoogleのシェアは40%前後

Googleアカウントでログインしているユーザーは全体の10~20%ほどと言われています。少し前にGoogle検索がSSLになりアクセス解析でキーワードが拾えなくなるという話の中でこんな事が書かれています。

標準でのSSL通信はセキュアな通信でGoogleアカウントにすでにログインしているユーザーにだけ適用されます。

したがって完全に展開したとしても全ユーザーに対して一桁台のパーセンテージの適用にとどまるだろうとGoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏は見積もっています。

要するに、Googleアカウントにログインしている状態で使っているユーザーは少ないので、大して影響が無いということですね。今回のソーシャル化の話についてもログインユーザー限定の話ですので、影響は小さいと考えるのが妥当でしょう。

仮に日本におけるGoogleのシェアを40%として、Googleアカウントでログインしているユーザーを20%と多めに見積もっても検索全体に占める割合は8%です。果たしてこれは大騒ぎするほど影響力がある数字なのでしょうか。

パーソナライズ検索が全ユーザー適用になった時も・・・

SEOオワタ話は時々話題になるのですが、今回の話に近いのがパーソナライズ検索が全てのユーザーに適用になった時だと思います。2009年12月の話です。

»Googleパーソナライズ検索、全てのユーザに適用へ

その後2年以上経っているわけですが、果たしてSEOは終わったのでしょうか?

ここ数年のGoogleのアルゴリズムの変更により、スパム的な手法が効かなくなったり、人工的なリンク構築の部分は大きく変わりましたが、これはパーソナライズの件とは無関係な気がします。

今回の件についても実際に日本のGoogleに適用されてからでないと影響は分かりませんし、今後Google+ユーザーが爆発的に増えた場合の影響力は分かりませんが、それでも大騒ぎするほどの事ではないように感じます。

SEOやサイト運営の基本は何も変わらない

例え、Googleのソーシャル化やパーソナライズ化がさらに進んだとしてもSEOやサイト運営の基本となる、「良いサイト作り」に変わりはありません。他人のパーソナライズをコントロールする事はほぼ不可能ですので、サイト管理者としてやるべきことは、ユーザーにとって有益な情報やサービスを届ける事だと思います。

これはパーソナライズ化されていない場合においても同じ事ですよね。今後さらにソーシャルメディアにおける評価が検索結果に盛り込まれる可能性は高いですし、TwitterやFacebook、Google+などのSNSを積極的に使うことによるプラス効果は大きいと思いますが、それはあくまでGoogleのアルゴリズムに対応する事や、SNS経由のアクセスアップということになるかと思います。

今回の件で、ソーシャルメディアマーケティング会社からの営業が増えるかもしれませんが、冷静に判断してください。

あくまで現時点で考えられる影響力ですし、こういった流れを把握しておくことや、注視しておくことは非常に大切ですので、アンテナは張っておいた方が良いでしょう。また、Google+を含めたSNSを頑なに使わないと決めてしまう事は何のメリットもありませんので、柔軟に対応するのが良いと思います。

ソーシャル屋さんがSEOを否定して、SEO屋がソーシャルを否定することも多いのですが、SEOとソーシャルは同居できますので、どちらかを切り捨てる必要はありません。

【追記 2012/3/8】
思ってた以上にGoogleアナリティクスのnot providedの割合が多い

Googleの検索セキュリティの強化が日本でも導入され、Googleにログインしているユーザーの検索キーワードが取得できなくなっており、サイトによっては思っていた以上に影響が大きいと感じました。

検索キーワードへの影響が大きいサイトというのは、Googleにログインした状態で検索しているユーザーが多いサイトということになりますので、この記事で書いているGoogleのパーソナライズ化が加速することで、サイトのアクセス数に大きな影響が出る可能性があります。

パーソナライズ化されようされまいが、良いサイトを作るということが基本であることは間違いありませんが、Search plus Your Worldがどんなものなのかを認識しておく必要はありそうです。


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